修了年度:2014年修了
修了後の進路:筑波大学大学院人間総合研究科心理学専攻後期博士課程
Q. 学びが生きていること
現在,都内の女子大学で専攻助手をしている関係で、大学院での学びが、日々の仕事内容に直結していることを感じる機会が多くあります。修士論文では、興味のある概念に加え、関連領域の多くの概念を扱ったことで、その経験を学生との対話の中で活かすことができていると感じます。また、大学院生のときにデータの分析手法を詳しく学んだ経験を活かして、つまづきやすい部分は丁寧に教えるとともに、分析の面白さが学生に伝わるような教え方を心がけています。非常勤講師として目白大学で心理学の科目を担当していますが、大学院の授業の中で行ったプレゼンテーションの経験を踏まえた授業進行を心がけています。受講生にとって分かりやすく興味の持てる授業を行えているだろうか、という視点は常に大学院での学びが土台になっていると感じます。
Q. 入学して良かったこと
先生方があたたかく見守ってくださる雰囲気の中で、同級生とお互いに切磋琢磨しながら、有意義な大学院生活を過ごせたことは、私にとってかけがえのない経験でした。修士論文を執筆するなかで、焦ったり、落ち込んだりしたこともありましたが、修士論文を書き上げるという経験を通して、さらに進学して学び続けたいという気持ちを応援してくださった指導教員の今野裕之先生には本当に感謝しております。研究のご指導を受ける中で、生き方そのものについても学ばせていただいたという感覚があり、大学院生にならなければ体験できなかった感覚だと思います。物事の1つの側面だけではなく、常に複数の側面から捉えようとする姿勢や、地道に誠実な態度で研究に取り組むこと、また、集中して物事にしっかりと取り組むようになったことも大学院生活を通して身についたよい習慣だと思います。
Q. 受験者へのメッセージ
大学院進学が進路の1つの選択肢としてあるならば、大学院への進学を強くお勧めします。ご自分の学びたいという気持ちに従って良いのではないか、と思います。私は、卒業論文で量的データを扱ったことで、自分の仮説をデータで示すことの面白さや魅力に気づいたことが進学を決めたきっかけとなりました。大学院生は、より専門的な内容について学びますので、より主体的かつ積極的に自分の興味のある概念について検討することが可能です。興味のある概念について四六時中考え、院生仲間や指導教員と議論を行い、仮説を検証していくという研究に没頭することが許された貴重な2年間を過ごしてみませんか。